設立の趣旨

 佐原は、江戸期より水運で栄え、その栄華は「江戸にも優る」と言われたほどでした。現在佐原は、小野川沿いの町並みが重要伝統的建造物群保存地区の選定を受け、江戸期の面影を今に伝える風情ある佇まいを中心にまちづくりが展開されています。地域には様々な大人形が飾られた山車が町中を練り歩く夏秋の大祭があり、平安の御世より三神宮の一つと称された香取神宮が鎮座しています。また初めて日本地図を作成した伊能忠敬翁の存在や、利根川を中心とした水辺の風景とあやめや睡蓮などに彩られる水郷地帯、豊饒の大地から産み出される様々な食材を活用した“食”の数々など、本物が暮らしの中に息づくエリアとして、全国各地から観光客を迎えるに至っています。そして、ここに至るまでには、佐原の人々の智恵と努力による地道なまちづくりの積み重ねがあり、その取り組みは全国から注目を集めています。

 これからも佐原が、全国各地からのお客様をお迎えし、持続可能な形で発展を遂げていくためには、地域自らが今後も様々な形で地域資源を掘り起こし、磨きをかけ、発信し、来訪者に提供していく必要があります。

 まちづくりの過程に、市民が自発的、自律的に取り組むことが重要であり、こうした取り組みを、地域ぐるみで円滑かつ効果的に実施し、未来に向けて持続可能な地域へと創り上げていくためには、地域内外から様々な形での支援がなされることがとても重要です。

 当団体は、こうした江戸優り佐原のまちづくりの取り組みを、総合的に支援する仕組みを構築し、もって佐原地域の持続可能な発展に寄与することを目的として設立しました。

理事長 木内 志郎